神保町 わたる 香る二八そばと技の冴える小皿料理
数年前からブックマークしていて、
行きたい思いを募らせながら、
営業が夜のみの繁盛店ということで、
タイミングが合わず機会を失っていた折、
昼営業を開始したというネット情報を聞きつけ、
一目散に飛んで参りました(''◇'')ゞ
最寄りは地下鉄神保町駅。
A5出口を右に出て白山通りを渡り、
一本目を左に折れ直ぐ右に曲がると、
2分ほど歩いた右手にお店はあります。
飾り気のない風情が、
経営者の実直さを物語るような佇まいの軒先に、
辿り着いたのは昼時の混雑を避けての午後1時半。
意を決して暖簾を潜り中に入ると先客はひとり。
とても感じの良い青年ふたりに迎えられ、
店内中央の2人掛けのテーブルに腰を下ろします。
さっそく、
日本酒を熱燗で頂きたいのですけど~♬
と、眼鏡をかけた男性に投げかけて、
軽く好みなど伝えましたら、
とても日本酒に詳しくて応対に無駄がない。
ははん♪こちらが接客担当の”お兄さん”なんだな~。
とすると、厨房でハンチング帽かぶった方が、
”弟さん”なのね~('◇')ゞ
ここは聡明なお兄さんのおすすめに従い、
神奈川県の蔵元が徳島県産の山田錦使って造り上げたという、
”とびきり燗”に特化した超拘りの『丹澤山』に決定(^^♪
この澄んだ色合いとはうらはらな、熟成香がはんなりと(*'▽')
柔らかな甘みが消えて行く感覚も面白いわね~♪
お通しは鞍掛豆の『浸し豆』。
このお出汁の風味をたっぷり含んだ、
枝豆的な食感は癖になりそ~( *´艸`)
おもむろにホワイトボードに目をやれば、
お得感満載なので小鉢を3種頂きましょうか(*´▽`*)
先ず、『ひじき煮』。
「お蕎麦屋さんのひじきの煮物に外れ無し!」
は僕の個人的な格言( *´艸`)
何故ならお蕎麦屋さんには『かえし』と『お出汁』という
最強な武器がありますからね。
続いて『のり佃煮』。
この海苔の風味を生かしたさりげない調味加減に、
”弟さん”のセンスの良さを垣間見ちゃいましたね(*´▽`*)
そして『ホタルイカ佃煮』。
ホタルイカというと、
どちらに伺っても『酢味噌和え』ばかりだったところ、
このド直球の佃煮は”江戸魂”に灯を点す~( `ー´)ノ
これは天ぷらも食べておかないと罰が当たるわねぇと、
『タケノコと山ウド天婦羅』を注文。
薄衣で素材の旨味を活かす手法を
駆使していらっしゃるのかな~、弟さんは(*´▽`*)
筍は全くえぐみの無い素晴らしい仕上がりで、
新生姜の風味が見事に華を添えましたね♪
気が付けば、2本目の『群馬泉』も
あっという間に飲み干しておりました(;^_^A
〆は『せいろ』。
エッジが立ち、繋がりも良く、
蒸篭にあえて平盛にせず、
こんもりと山に盛っても手繰りやすい
拘りを感じる蕎麦を鼻に寄せれば香り良し、
啜り上げれば風味良し(*´▽`*)
伺ったところ、
お蕎麦は状態によって繋ぎの比率も変えているようで
今回は茨城の常陸秋蕎麦を二八で打っているとのことでした。
薬味は葱と山葵。
そば湯はちょいとだけとろみが入っているでしょうか、
最後まで香り・風味ともに楽しめる
素晴らしい出来でございました(*´▽`*)
見た目の素朴さと卓越した実力とのギャップを
愉しみにまたお伺いしますね~(''◇'')ゞ