SOBANOMI~蕎麦呑み~

蕎麦屋de食べ歩き、日本酒呑み歩き&時々その他的忘備録

白金台 利庵 古き良きニッポンへ楽々たいむすりっぷ♪

さて、
「昼呑みは通し営業の店を狙え!」
は僕が勝手に考えた蕎麦呑みの最奥義のひとつなのですが、
徒歩圏内にあって、
その条件を満たしてくれるのが、他ならぬ白金台の人気店、
『利庵』なのでありました。

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最寄りは地下鉄南北線白金台駅になりますが、
JR目黒駅からゆっくり歩いても15分ほども掛からない、
目黒通りからプラチナ通りへ折れて直ぐという
恵まれたロケーション。

昼呑みと言いましても、
決して昼食の混雑時にお邪魔するのではなく、
大方の利用客が引けた後の、
昼下がりにまったりと寛ぎながら、
盃を傾けるあたりが王道的醍醐味となります(*´▽`*) 

何しろ此方の場合、
お昼時には行列が出来る程の繁盛店ですから、
通し営業でも通常なら来客の途切れることはなく、
僕なんかは唯ひたすら
休日の午後の16時前後を狙い撃ち。
(昼呑みと言うより夕呑みかもです(''◇'')ゞ)

本日も午後4時前に到着(^^♪
ひとりであることを告げ
花番さんの、
こちらへどうぞ~♪

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とともに、店内中央6人掛けのテーブルの端に腰を下ろし、
こちらはお茶を出さないスタイルなので、
ほっと一息つく間もなく、

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目の前のお品書きから、
お酒は他に選択肢はないけれど、好きな銘柄なので、
岐阜の『三千盛』を熱燗で、
アテには定番『やきのり』を注文♪

「お銚子いっぽ~ん♪ 熱燗で~!」

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と、威勢の良い花番さんの掛け声が厨房に響く図柄は
昭和の風情が感じられて実に小気味よい(*´▽`*)

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お通しは定番の海老の胸脚の素揚げ。
キレッキレで端麗辛口な燗酒と、
芳ばしい香りを放つ海老の風味との相性は格別~♡

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更に、焼きのりの磯の風味も加わって、
花番さんがカウンターでその都度卸している山葵を
ちょいと摘まめば、
蕎麦前の醍醐味を満喫~♬
と、お酒も進んで、お代わりをお願いすると、

「お銚子一本お代わり〜〜♪」

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の花番さんの掛け声に触発されて
『茄子の煮浸し』も注文。

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添えられたプチトマトがとても甘くて酸味も心地よく、

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茄子を口に含めば、染みたお出汁の香りが口中に広がります。
色合いの鮮やかさだけでなく、
味わいのコントラストが心憎いですね~(*´▽`*)

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蕎麦は『せいろう』を一枚。
外皮からくる黒いホシも散るエッジの立った細打ち。

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きりりと冷えたコシのある蕎麦は
最初は柔らかな蕎麦の香りとミネラルの風味を感じるけれど、
後から輪郭のはっきりとした
穀物の風味が広がってきて、充分楽しめます(*´▽`*)

辛汁は甘みの強い、かえし優位のタイプで、
好みが分かれるかもしれません。

薬味は葱と山葵で、山葵は花番さんによる卸したて。

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〆のそば湯は釜湯で、すっきりと♪
とても優雅な休日午後の蕎麦タイムとなりました(*´▽`*)

これは止められないわね~( *´艸`)


利庵そば(蕎麦) / 白金台駅目黒駅高輪台駅
昼総合点★★★☆☆ 3.7

尾山台 三稜 ひとつの理想的な町そばの縮図を見た

駅を出て左に進み、
ひとつ目の角を左に入ったら目に入るんだから、
やっぱりここは、
とても恵まれたロケーションにあるお蕎麦屋さんよね〜〜♪

と、
東急大井町線尾山台駅の出口を通り過ぎる度に思うけれど、
当の僕は
目黒駅発、二子玉川駅行きのバスに揺られて、
目黒通りを南下し、
等々力小学校前バス停で降りて、
のんびりと向かうのでございました('◇')ゞ

休日の12時半、
店頭に停めてあるベビーカーが微笑ましい(*^。^*)

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暖簾を潜り、店内に入れば、
当たり前のように満員御礼。

カウンター席はなく、
4人掛けテーブルが6卓ほどあるけれど、
相席にはしないスタイルなので
ひとり客も4人掛けのテーブルでゆったりと寛げるという、
売上アップに直結する席効率の良さより、
敢えて居心地の良さを優先した、
粋な計らいには好感がもてます。

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小さなお子様も制限なく入店可能なようで、
家族連れの地元民からも
厚い支持を受けている様子が窺えます。

4脚ある待ち合いの椅子に腰掛け、
待つこと10分ほどで花番さんから声が掛かり、
入口横のテーブルへ案内されて、無事着席(*^。^*)

程なく煎茶が出され、

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4種ある日本酒の中から、

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燗に向いた造りの広島は『誠鏡』を熱燗で注文♪

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そうそう、以前伺った時は天ぷらが美味しかったんだっけ♪

と、店内の黒板メニューを見て思い出し、
迷わず『野菜の天ぷら盛り合わせ』をチョイス♪

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ふむふむ。なかなか良い感じの揚がり具合ね~♪
と鼻を寄せれば、

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ほのかに香る天ぷら用胡麻油のフレーバーが
上質な天ぷらの証( *´艸`)

口に運べば、サクッとした揚がり具合がここち良く、
淡麗旨口の燗酒との相性も非の打ちどころがありません♬

当然のごとくお酒も進み、
今日は比較的暖かいので、
2本目は山形の『上喜元』を冷やで♪

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ク~♬ この爽やかな果実味が、
天ぷら慣れした味覚をリフレッシュしてくれる~(*´▽`*)

シャープな切れ味も心地よく、
時間が許せば、天ぷらだけで3合は呑めそう~( *´艸`)

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さて、お蕎麦は『せいろ』を1枚♪

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正方形の蒸篭にぎっしりと敷き詰められたお蕎麦は
香りほんのり、繋がりの良いのど越しタイプ。

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薬味は葱と山葵で、辛汁は甘み優位な味わい。
鰹以外の旨味成分も感じられて、
鼻から抜ける余韻はここち良し(*'▽')

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そば湯はやんわりととろみが付いていて、
お蕎麦以上に風味が感じられたのは面白かったな~♪

厨房2名、花番さん2名のオペレーションは
実にスムーズ。
ひっきりなしにやって来る客衆を
そつなくこなす大繁盛店(*^。^*)

とびきりの笑顔でお店に花を添える若い花番さんは
余りにも店に馴染んで見えるので、
ご主人の娘さんかと伺えば、
アルバイトとのことで的は外しましたが、
繁盛店には益々繁盛を促すような、
スタッフもやってくるものだわね~♪
と、あったかな気持ちでお店を出ることができました(*´▽`*)

三稜そば(蕎麦) / 尾山台駅等々力駅九品仏駅
昼総合点★★★☆☆ 3.6

緑が丘 ありまさ ゆかしさに顔もほころぶ絶品小皿料理

『緑が丘』って、なんか良い響きねぇ♪
が、ここに足を運んだ最初の理由でした。
あまりに、駅から近いことにも驚いたなぁ(°▽°)


そう、
東急大井町線緑が丘駅』の改札を抜け、
一歩足を踏み出すまでもなく、
視線をちょっと右方向に向ければ、
『ありまさ』の看板が目に飛び込んでくるのでした。

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女将さんが筆ペンで書いた文字であつらえたという、
ほっこりする字体の看板がまた、あったかいんだな~( *´艸`)

引き戸に手を掛け、暖簾を潜れば、
そこは狭過ぎず広過ぎず、な中庸をいく、
ひとり呑みには打ってつけの空間(╹◡╹)


休日の宵の口、先客がいらっしゃらないので、
カウンター奥へと進み、腰を下ろす間もなく、
視線は既にホワイトボードの『本日の日本酒』にくぎ付け!

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熱燗には広島のお酒よね、やっぱり♪

純米吟醸を燗にするなんて、
と仰る向きもあるみたいだけれど、
こればっかりは好みですからね('◇')ゞ
気にしないで賀茂金秀にしましょう。

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程よい酸味と旨味が心地よく、
控えめなフルーツ香もいじらく、
これに合うアテは、と、
おすすめのホワイトボードへと視線をうつせば、

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あったあった♪
ここで頼むべきはオトナな味わいの『春蕗の煮物』。

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蕗の胴体に、
満タンになるまでお出汁を満たしましたぁ♪的な造りで、
噛む毎に溢れ出すお出汁の香りが口中に広がります。

蕗と言えば、
子どもの頃は大が付くほど嫌いだったものなのに、
どうしてこれ程まで愛おしい食材になってしまったのでしょう。
なんて、
どうでも良い思いまで燗酒のアテにしながら楽しいな~( *´艸`)

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同時にお願いした『菊芋と人参の白和え』は
アルデンテに火を通した菊芋のしゃきしゃき感がいじらしく、
やんわりと鼻から抜ける、大地が醸した芋の皮特有の余韻に
移ろう季節を噛みしめながら、ひとり傾ける一献もまた格別♬

こちらのご主人の作る白和えは
用いる豆腐の水切り具合が実に絶妙で、
その舌触りたるや、
まるで濃厚なレアクリームチーズケーキのよう♬

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そんな逸品と合わせるために、
珍しく冷や酒にシフトチェンジ♬

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ああ! なんとチャーミングな微炭酸のうすにごり♬
千葉県『寒菊』の新酒は、ほのかなフルーツ香と米の旨味の
ハーモニーがとても愛らしい造りで、
濃厚白和えとの相性は申し分ありません♬

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勢いづいて、更に『おすすめ』から、
『春の天ぷら盛り合わせ』をチョイス。
僕の見立てが正しければ、
ふきのとう・山うど・菜の花・芹・新玉ねぎ
が適度な厚みの衣を纏いながら、サクッと揚げられていて、
とりわけ淡い甘みの新玉ねぎと
『寒菊』の相性の良さは特筆に値するほど♪(*´▽`*)

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自家燻製もご主人のスペシャリテ
今日は『くんせい鴨せいろ』を食べたいな~♬

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でも、カレーせいろも食べたいな~♪

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で、
結局『ベーコンとトマトのカレーせいろ』( *´艸`)

自家製ベーコンの艶やかな薫りと
ご主人が月日を費やし調合に調合を重ねたという完成度の高い
カレーの風味に悶絶することとなりました~(*^。^*)

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〆は絶品カレーをそば湯で割って、
ベリーホット♪に頂きました~(''◇'')ゞ

こちらのお蕎麦は北海道産のものを自家製粉。
水回し、練りをご主人が手作業で行い、
伸し、切りは機械を使用するという製法で
行っているようです。

自家製粉だけあって、
香り・風味ともになかなかのもの(*'▽')
とかなんとか言いましても、
ありまささんはつけ汁やかけ汁も美味しいし、
めんどうなことは言いっこなしで、
色々と楽しみに伺いますね~(*´▽`*)

ありまさそば(蕎麦) / 緑が丘駅大岡山駅奥沢駅
夜総合点★★★☆☆ 3.7

目黒 手打ちそば小菅 鴨ロースと葱天で呑みたい休日の昼下がり

JR目黒駅を背にしまして、権之助坂の右手側を
中ほどまで下ったところの複合ビルの地下にあるこちらは
僕が『蕎麦呑み』に開眼する以前から足を運んでいるお店。

決して敷居の高い印象を受けるような造りではありませんが、
今では『老舗』と言っても違和感のないほどの
風格さえ漂っているように思います。

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休日の開店時間は12時だけれど、
その直後に満席になることも少なくないことから、
『昼呑み』目的の僕は、
混雑の引ける午後2時ごろに照準を合わせ、
階段を下りるのでありました('◇')ゞ

右手の引き戸を開けて顔を出し、
女将さんが振り向き、満面の笑みで迎えて下さるのを確認後、
カウンターの奥へと向かい腰を下ろします。

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一応、ちょいとお酒のお品書きに
視線を向けてみたりもするけれど、
此方ではキレッキレの端麗辛口、
石川の『黒帯』でのスタートが恒例♪

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小動物の背中を思わせるような
可愛い酒器にも愛着が湧きます( *´艸`)

カウンター越しに見える、
ご主人の背中を眺めながら傾ける一献がまた旨い♬

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きょうは小菅さんのスペシャリテ
『鴨ロースせいろ』と決めて参りましたので、
『お蕎麦声掛け』で注文♪

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程なくして白葱の天ぷらを伴った鴨ロースが現れると、
その横に『謎の天ぷら』を発見♪( *´艸`)

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それは夜のお通し用にしつらえた『イカしんじょの天ぷら』で、
時折ご主人が味見させて下さる呑兵衛の特権的シロモノ(*´▽`*)
「はふはふ」しながら頬張ると
天にも昇る心地の旨味が口中に広がります♪

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そして、
色よく揚がった『白葱の天ぷら』に鼻を寄せれば、
その芳ばしさがストレートに鼻腔を突き抜け、
中心部分のねっとり感と甘みは、
最高の燗酒のアテとなります♪

放って置いたら、この『白葱の天ぷら』だけで
燗酒3合は軽く呑めてしまいます~( *´艸`)

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そんなわけで、
2本目は同じ石川の『菊姫』を熱燗で♪
『黒帯』に比べると、柔らかな飲み口で、
呑みやすい軽快な造りのこのお酒は、
お料理の邪魔をすることのない優等生~♪

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肉厚で理想的な調理加減の鴨ロースは
しっとりとした食感と、容易く噛みちぎられる柔らかさで、
噛むほどに香り高く、
旨味の余韻と燗酒の風味との相性も良好~♪

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面長な蒸篭一面に敷き詰められたお蕎麦は
黒い外皮や淡い色の甘皮も適度に練り込まれた、
颯爽とした顔立ちの細打ち。

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薬味は葱と山葵で、
山葵は燗酒のアテとして舐めても充分楽しめる上質のもの。

ずばり、こちらのお蕎麦の魅力と言えば、
香り・風味・のど越し・かえし・お出汁、
これらすべてが調和した、
バランスの良さにあるように思います。

そば湯は釜湯で、
まろやかな旨味の辛汁に、薬味の葱を加えて割って啜れば、

「調和のとれたお蕎麦っていいな~♬」

との思いが滾々と湧き上がる、
味わい深い午後のひと時でございました('◇')ゞ

手打ちそば小菅そば(蕎麦) / 目黒駅
昼総合点★★★☆☆ 3.8

築地 手打ち蕎麦 成冨 素材の良さが光り陶磁器が華を添える

こちらの最寄りは
大江戸線築地市場駅か地下鉄東銀座駅
ということになりますが、
新橋駅や銀座駅からも、
道に迷わない限り10分と掛からない距離にあるので、
アクセスに恵まれたロケーションにある、
と言って良いように思います。

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ぴかぴかに磨かれたガラス張りに、
鉄製の鍵穴がレトロ感を醸しだす、
木目の映える重厚な扉が印象的♪

暖簾の出る5分ほど前に到着。
人気店に並ばずに入店できることは喜ばしいけれど、
以前は平日のお昼時でさえも
行列の絶えなかったこのお店を知る者にとっては、
なんとなく一抹の寂しさを感じてしまうという
複雑な心境。。。( ̄▽ ̄;)
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とかなんとか、
めんどくさい思いは放って置き、
先ずは宮城の銘酒『日高見』を熱燗で♪

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こちらのご主人は『陶磁器』にも造詣が深く、
供される器のどれをとっても雅趣に富んでいて、
うっとりさせられるものばかり( *´艸`)
九谷焼のぐいのみが燗酒に華を添えまくり~♬

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お通しは付かないので、早速『おつまみ』を。。。

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しろがね色に輝く雪山のような『長芋の漬物』。
長芋版『べったら漬け』的イメージで、
しゃきしゃきな歯ごたえと、
はんなりとした甘みが
燗酒の旨味を見事にサポート(*´▽`*)

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穴子の煮こごり』は
ふっくらとした穴子の肉質がここち良く、
お出汁に染み出た旨味が口一杯に広がります。
さすが築地魚河岸のお膝元♪と納得の逸品で、
見事なまでの江戸前な造りとなってございます( *´艸`)

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続く『しょうが葛あんかけ豆腐』は
卸したての生姜と葛を仲人に、
お豆腐とお出汁の理想的なマリアージュ

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こちらは何と言っても
『天ぷら』は外せないお店ですから、
お蕎麦は『山菜天せいろ』と『白魚天せいろ』を
『天さき』で注文。

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先に運ばれたのは『白魚の天ぷら』。
やんわりとした白魚の甘い風味が、
ほんのりと薫る白ごま油の香りとともに鼻腔を擽ります。
添えられた浜防風の天ぷらもサクサクで風味豊か♪

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そして『山菜の天ぷら』。
僕の見立てが正しければ、
ふきのとう・浜防風・山うど・行者にんにく
・こごみ・うるい・たらの芽
そのどれもがサクッと揚げられていて、
白ごま風味の上質な揚げ油由来の芳ばしさは超一級♬

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お蕎麦は淡い色の甘皮が散りばめれた
エッジの立つ凛々しい顔立ちで、
キンキンに冷やされた状態の初めのうちは
ほんのりとした香りだったものが、
だんだんと湧き出るように
はっきりとした穀物の香りと味わいに変わって行くさまは、
十分感動に値するものでした(*´▽`*)

伺ったところ、産地は茨城とのことなので、
おそらく『常陸秋そば』でしょうか。

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薬味とそのお皿さえも
これほどまでに絵になるお店です( *´艸`)

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そば湯は適度にとろみを付けたタイプで、
お蕎麦同様、香り・風味ともに充分楽しめる造り(*'▽')

やっぱり成冨さん、いいな~(*´▽`*)

若いお弟子さんが入られたと思ったら、
花番さんがいらっしゃらないし、
いろいろと大変かと思いますが、
また来ます♪( `ー´)ノ

手打ち蕎麦 成冨そば(蕎麦) / 築地市場駅東銀座駅汐留駅
昼総合点★★★★ 4.3

巣鴨 手打ちそば 菊谷 驚きの緑色選別は茨城県桜川産

城南地域をテリトリーとする僕にとって、
あまり馴染みのない街と言える巣鴨だけれど、
『蕎麦呑み』の為なら手段を選ばないという固い信条を
曲げる術さえ見当たらず、
山手線巣鴨駅に颯爽と降り立ち、
地蔵通り商店街へと向かうのでありました♪

仲見世商店街よろしく、時に立ち止まりつつ歩を進めれば、
程なく左手に此方の玄関先が見えてまいります。

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午後の1時半過ぎ、店頭に待人もなく、
ピーク時間を外した甲斐あり、
とばかりに勇んで暖簾を潜れば、あらら。。。
満席でしたのね(;^_^A

とは言え、
待ち合いの椅子に座って5分程も待つことなしに、
ちょうど先客さんが帰られたばかりの、
二人掛けのテーブルに案内していただきました。
花番さんが速やかに出して下さった蕎麦茶を啜り、
ほっと一息(^^)

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うきうき気分で、
お品書きを捲るやいなや、日本酒の欄に目が止まり、
今日の気分は骨太でキレの良い、広島は竹鶴の熱燗に決定♪

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忙しい中、一升瓶を持ってきて見せてくださいました♪
お酒の顔を見ながら傾ける一献がまた格別( *´艸`)

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お通しは『鯖の麦味噌和え』。
これがまた絶品で、お代わりをお願いしたいほど♪

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蕎麦前の欄を眺めても、どれも魅力的な酒肴ばかりで、
いろいろ食べてみたい欲張りな僕は
『お任せ酒肴五品盛り』をチョイス♪

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そして現れましたるは
キンピラ・わさび味噌・ぬか漬け・チーズのかえし漬・さばの燻製
そのそれぞれが目映いほどの光を放ち、
なんとまあ、呑兵衛には宝石箱のような一皿( *´艸`)

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さばの燻製はさすが名物の名に恥じない
サイズ感以上に脂ののった味わいと舌触りで、
高い調理技術を垣間見ることができました(*'▽')

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お蕎麦が残り少ないという意味合いの
お話が耳に入りましたので、
慌てて唎き蕎麦二種を注文(;´∀`)

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一枚目のお蕎麦は千葉県成田の『キタワセ』。
その淡い色合いとはうらはらに、
香り・風味ともに穀物感満載♬
繋がりもしっかりしていて、のど越しも抜群です(*'▽')

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二枚目は茨城県桜川産の
緑色選別された丸抜きを使用したというお蕎麦。
この艶やかで瑞々しい光を放つお蕎麦には
先ずその放つ穀物の強い香りに驚かされ、
続いてそのまろやかな甘い風味に圧倒され、
遂には至福の喜びを感じるに至ります(*´▽`*)

気が付けば、
薬味(山葵と辛味大根)
の存在をすっかり忘れておりました(;^_^A

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蕎麦湯はとろみのない釜湯タイプですが、
余韻に浸るには十分で、
図らずも、ゆめ心地な昼下がりと相成りました(*´ω`*)

余談ながら

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こちらの化粧室では茶葉をアロマランプで炊いていて、
清潔感に包まれて、心身ともになごみます(*´▽`*)
これは我が家でも是非真似てみよう~♪

此方には山手線一本で来られる境遇の身ですから、
通わせて頂かないわけには参りませんね( *´艸`)

手打ちそば 菊谷 巣鴨本店そば(蕎麦) / 庚申塚駅新庚申塚駅巣鴨新田駅
昼総合点★★★★ 4.3

都立大学 利き蕎麦 存ぶん 牡蛎南蛮せいろを十割に変更してみた

聞くところによりますと、
こちらのお店は
お花見の時期が年末と同等の繁忙期とのことなので、
桜の花の咲きほころぶ前に、慌てて出かけてみることに。

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平日午後の2時過ぎ。
お昼時の慌ただしさが、
引けるころ合いを見計らっての訪問。

東急東横線都立大学駅からほど近い、
桜並木で知られる呑川本流緑道沿いの、
こちらのお店が入っているビルの、
展望の利く2階の窓際から眺める満開の桜は
さぞや見事なことでしょう♪(*´▽`*)

さて、人生常に『花より団子』の僕は
桜の花に思いを馳せるのもほどほどに、

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群馬県は『群馬泉』の山廃を熱燗で注文。

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お通しの『紅梅くらげ』と共に運ばれます。
梅の酸味と燗酒の米の旨味がタマリマセン♪
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お蕎麦は店内の黒板に記された今月のおすすめから、
牡蛎南蛮』をつけ汁にした『せいろ』を
プラス料金150円で変更して頂けると言うので、
『十割そば』でお願いしました。

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それほど待つこともなく、
お蕎麦とつけ汁が運ばれて、さてさてさて。。。

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お蕎麦は何しろ黒い光を放つ
野趣溢れる仕上がりとなっていますが、
その仕立てとは裏腹に、
時期的なものもあるのでしょうか、
香り・風味ともに物足りなさを感じてしまうのは否めなく、

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ミネラル豊富な大ぶりの牡蛎とのマリアージュ
薬味の柚子胡椒を仲立ちとしましても、
もう少し頑張って欲しいという思いが湧いてまいります。

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〆は牡蛎のエキスが染み込んだつけ汁に薬味の葱を加え、
軽くとろみのついた蕎麦湯で割って、
とても美味しく終了~♪(*'▽')

食後に熱々の蕎麦茶を出してくださる、
とても愛想の良い花番さんの配慮は好印象(*´▽`*)

以前、夜に伺った際には定番の蕎麦前以外にも、
魅力的な季節のおすすめ料理などもいくつかあり、
満足度の高い『蕎麦呑み』が出来た記憶があるので、
こちらのお店は
お洒落な蕎麦居酒屋的利用が適しているように思います。

利き蕎麦 存ぶんそば(蕎麦) / 都立大学駅
昼総合点★★★☆☆ 3.7