荻窪 本むら庵 流れる空気はまるで老舗のオーベルジュ
今日こそは兼ねてから行きたい思いが募っていた
『〇〇』さんに行こう!
動機は不純かもしれませんが、
外出自粛要請が出たとなれば、
いくら人気店でも
満席で溢れかえることはないでしょう。
との考えが頭をよぎり、
荻窪駅から足早に向かうこと十数分。
店先までたどり着きますと、
待ちの人影もなく、これはラッキー♪
とばかりに暖簾を潜ろうと一歩足を踏み出した刹那、
いきなり目に飛び込んで参りましたのは
「本日は満席の為、ご入店頂けません」
との張り紙。
な、な、なんと!!!(゜o゜;)
いくら何でも週末のお昼ともなりますと、
口開けは込み合うことになるでしょうと、
時間をずらして午後1時過ぎに伺ったことが
裏目に出てしまったのか、
はたまた元々事前予約で一杯だったのかは
知る由もございませんが、
うだうだ考えていても仕方がありません。
すぱっと頭を切り替えましたら、
そうだ!『本むら庵』さんがあったじゃない~♪
と瞬時に閃きましたので、
踵を返して駅方面へまっしぐら~♬
そして、こちらの店の、
威風堂々とした佇まいの前に立つことが出来ましたのは
午後の1時半過ぎでございました。
最寄りはJR荻窪駅。
駅西口改札を出て、ほぼ線路沿いを西に、
途中線路を北に跨いで7~8分歩いた右手に店はあります。
さて、と半ばドキドキしながら暖簾を潜り引き戸を開けると、
ほぼほぼ満席ながら、
幸運なことに、座敷の2人掛けテーブルが
ひとつだけ空いておりました(*'▽')
しかも、お店の守り神で在らせられる
『稲荷神社』の御前の特等席( *´艸`)
図らずも、中庭を眺めながらの
ひとり優雅な昼餉となりまして、
身の引き締まる思いで、緊張~(^▽^;)
お品書きも渋いわぁ~(*´▽`*)
燗向きなお酒は『松竹梅』のみ!という潔さ。
熱燗でお願いしま~す♪('ω')ノ
お通しは高菜の佃煮。
アルコールが立ち、多少ビリビリとした刺激を感じる
キレ良い辛口の燗酒には最高の友(*'▽')
『季節のおすすめ品』からは
『新ごぼうのかき揚げ』をチョイス。
反り具合が鮮度を物語るような揚げっぷり♬
ころもの纏わり感も理想形かしらね(*´▽`*)
鼻から抜ける際に、
かぐわしい野趣溢れる牛蒡の香りが
鼻腔を擽る感覚はタマリマセン~♪( *´艸`)
天つゆは甘み優位ですがお出汁も品よく効いていて
好感の持てる造り。
天ぷら慣れした味覚は燗酒がリフレッシュしてくれるという
相乗効果は呑兵衛の特権(*´▽`*)
お蕎麦は『田舎そば』にしようか『せいろそば』にしようか、
と迷いましたが、花番さんが、
両方召し上がれますよ~♪
『田舎』でお呑みになるのも良いですしね~♬
とおっしゃるので、素直にそれに従い、
両方お願いしま~す(=゚ω゚)ノ
先ずは『田舎そば』から。
挽きぐるみの色黒太打ちで、躍動感の宿る風貌は、
まるで生き物のような存在感(*'▽')
立ち昇るという程ではありませんが、
穀物の香りが感じられ、
モグモグと蕎麦の風味を楽しみながら、
一献傾けるのは相当乙なものですわ~( *´艸`)
続きましての『せいろそば』。
まるで白魚のように透明感のある、甘皮散った細打ち。
香り、風味ともに大人しく、
まさか茹で過ぎということはございませんでしょうから、
繋がりが弱い所為なのでしょうか、
独特なぷにぷにとした食感がおもしろいですね(*^。^*)
玄蕎麦なのか、時期的なものかは測りかねますが、
もう少し香り立つ蕎麦に出会えましたら
印象もかなり変わるものと思いますので、
その辺りは次回に期待したいですね( `ー´)ノ
そば湯は釜湯でお蕎麦同様、風味は淡いものですが、
バランスの取れた辛汁を割って薬味の葱と共に
美味しく〆ることが出来ました(*´▽`*)
食事の後の絶妙なタイミングで声をかけてくださり
煎茶を勧めて運んで下さった花番さんのサービスは
ミシュラン一つ星級ですね(*''▽'')