SOBANOMI~蕎麦呑み~

蕎麦屋de食べ歩き、日本酒呑み歩き&時々その他的忘備録

石神井公園 雷鳥 スパイラルを描いて鼻腔を抜ける桜と鰹のハーモニー

平日のお昼時まえ、
青梅街道近辺で友人と会っていて、 
蕎麦でも手繰りましょう、ということになり、
急遽思いついた店が、久しぶりの『雷鳥』さん。

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最寄りは西武池袋線石神井公園駅で、
道順の分かっている者からしますと、
駅から3分ほどで辿り着く距離にありますが、
複合ビルの地下で、入り口が奥まった所にあることから、
見落とさないように注意が必要かもしれません。

以前は立て看板をビル前の路肩に出していたと思うのですが、
注意を受けてしまったのでしょうか、
最近は路肩よりずっと引いた、あまり目立たない場所に
慎ましく置いているようです(;´・ω・)

さて、図らずも12時半過ぎという、
ピークに慌しい時間帯に到着してしまいまして、
空席待ちの先客こそないものの、
丁度満員御礼状態ということで、
入り口横で待たせていただくことになりました(;^_^A

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平日のお昼時にも拘らず、学校が休み中の所為か、
子連れの家族利用が多いのにはびっくりしましたが、
アルコールは呑まないまでも、
一品料理を頼んでいらっしゃるテーブルが少なくないのにも
驚かされました(*^-^*)
こちらのお料理へ寄せられている、
馴染みの方々による信頼の高さを垣間見たような思いです。

やがて10分ほど待った後に女将さんから声が掛かり、
案内された入口横のカウンター席へ腰を下ろすと、
すかさず運ばれた蕎麦茶を啜って、やっとひと安心♪(*´▽`*)

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先ずはイの一番で山形の『上喜元』をチョイス。
熱燗でお願いしま~す♪(=゚ω゚)ノ

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お通しは付かないので、
さっそくお品書きに目を落としますと、

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魅力的な蕎麦前が次から次へと目に飛び込んできます(゜o゜)
迷うのも面倒だから、
色々と頼んでみるしかないわね~♪(*''▽'')

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最初に運ばれましたのは『お魚の煮凝り』。

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あえて『お魚』としていて、特定の名前を記さないのは
その時々の原価変動その他の理由かと思うけれど、
それだげ素材には拘っていないのかな~、
という見方や味わい方をされてしまう危険性も
孕んでしまうかもしれません。

なので味わいも輪郭がぼやけたイメージになっていて、
甘み優位で残糖感の強い後味が気になります。

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続いては『小松菜の胡麻和え』。
胡麻がたっぷり使われているのはうれしい~♪(*´▽`*)
こちらも甘み優勢な風味。

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次に届いたのは『長芋のわさび漬け』。
お出汁の利いた味付けで、
辛味とともに鼻に抜ける感覚はなかなか楽しい( *´艸`)

ここまでは総じて濃い目で甘い味付けでしたが、

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『きのこの餡かけ、揚げ出し豆腐』は
繊細で上品な風味となっていて、
ちょっと、ほっとしました(*´▽`*)
アルコールが立ち、
華やかな香りで旨味のある燗酒とも
こちらが一番好相性でしたね♪

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続く『天ぷら盛り』は
適度に花を咲かせた海老が印象的で、
揚げ具合や油の切れも上々~♪

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サクッとした食感にも調理センスを感じます(*''▽'')

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蕎麦は『三色そば』と『十割そば』を
一枚ずつお願いしてシェア。

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どのお蕎麦もエッジが立ち、端正な顔立ち(*´▽`*)
二八で打った『せいろ』は繋がり良く、のど越しも爽やか。
『田舎そば』は口に手繰り入れてモグモグとミネラルの風味良し。
『さくら切り』は桜餅のあの香りと風味が蘇り、

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添えられた『塩ダレ』にちょいと浸けて啜り上げれば、
桜と鰹の風味がスパイラルを描くように
鼻から抜けていく感覚はまさに圧巻♪

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瑞々しい輝きのなかに、
外皮からくる黒いホシが瞬くような『十割そば』は
エッジの立つ凛々しい細打ち。

アルデンテを思わせるほどの火の通し方で、
氷でキンキンに冷やされたその蕎麦は
硬いと感じる向きもあるかもしれません。

香り・風味ともになかなか”立つ”ほどには感じないので、
良く冷やされている所為かとも思いましたが、
その後常温ほどに戻りましても、
充分とまでは感じることはありませんでした。

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店内に掲げた黒板によれば、
本日のお蕎麦は全て
茨城県の『常陸秋そば』となっていますが、
今月に入って食べた同種の蕎麦の中でも
印象の薄い部類に入ってしまいますので、
次回訪問時には又
『十割そば』でその出来を確認させて頂こうと思います。

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そば湯はとろみを付けたタイプですが、
味・風味ともにお蕎麦と同じような印象。
お出汁優位な辛汁に薬味の葱を加えて割って、
美味しく〆させて頂きました。

若干ドタバタ気味でお忙しい中、
声をかける度に必ず満面の笑みで対応してくれた
若い花番さんの奮闘ぶりには★五つですね(*´▽`*)

 

手打ち蕎麦 雷鳥そば(蕎麦) / 石神井公園駅
昼総合点★★★☆☆ 3.7