雑司ヶ谷 そば処 和邑 蕎麦薫る 蔵王の鴨の 柔らかきかな
僕の知るところ、
意外に、JR山手線一本で行けるお蕎麦屋さんは
それほど多くはありませんが、
こちらの最寄りは副都心線『雑司ヶ谷駅』ながら、
JR目白駅からも徒歩7~8分ほどで辿り着くことのできる、
ほんに有難いお蕎麦屋さんなのであります。
学習院大学西門を斜めに観ながら、
『閑静』というより『静寂』という言葉の方が
似つかわしい住宅街を通り抜けると、
そこに見えてくるのは
底抜けに明るい女将さんの笑顔とは対照的な、
慎ましやかに浮き出る『和邑』の二文字。
暖簾を潜って中に入ると、
そこには満面の笑みで迎えてくれてくれる女将さん。
ふたつある2名テーブルの奥側に腰を下ろします。
何十年たっても綺麗で清潔な打ち場ですね。
お昼時の喧騒を避けたおかげで、
贅沢なことに女将さんを独り占めできたのはうれしいけれど、
せいろしかなくなってしまった、というアナウンスには
やはりちょっぴりショック。。。(>_<)
と思っていましたら、申し訳ないと思って下さってのことか、
女将さん用の『賄い卯の花』を分けて頂けるとのこと。
ただでは起きない男の本領を発揮してしまいました(;^_^A
日本酒は新潟の『かたふね』一本のみ、という潔さ。
嫌いではありません。
熱燗でいただきましょう♪
お通しの『いぶりがっこ』・注文した『焼みそ』・『賄い卯の花』。
新潟のお酒としては、比較的水の柔らかさと旨味を感じるタイプの辛口で、
女将さんとの会話も弾んでしまいました('◇')ゞ
手繰り易く平らに盛られた端正な生粉打ちの『せいろ』。
茨城は金砂郷の『常陸秋そば』で打たれた蕎麦は
香り・風味ともにとても素晴らしく、
茹で上げてキンキンに冷やした状態から、
一旦常温の濯ぎ水を潜らせてから提供しているのか、
より香り立ち、甘いニュアンスの旨味さえ感じる
仕上がりとなっていました。
宮城県は蔵王産の鴨をお使いだと伺ったので、
思わず追加注文した『鴨汁』。
※こちらのお品書きには通常見られる『鴨汁せいろ』はなく、
『せいろ』と『鴨汁』は別々に記載されていて、
個別にそれぞれ注文するシステム。
この鴨のぷりっぷりで柔らかく、
更にはジューシーで美味しいのなんの~🎵
煮汁のお味も辛さを抑えた上品な仕上がりで、
お葱を斜切りにしてあるので、とても食べやすく、
お蕎麦とも絡めて手繰りやすいという気の使いようです。
鴨汁に薬味の葱を加え、
釜湯のそば湯で割って啜って、
美味しく締めくくることが出来ました!(*´▽`*)
そば処 和邑 (そば(蕎麦) / 雑司が谷駅(東京メトロ)、鬼子母神前駅、都電雑司ケ谷駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.8